SCSI /A  made in Japan

   

ここでは主に日本独自(と思われる ) IBM 純正のSCSI /A をとりあげます。
5570 あたりで使用された フルサイズの16ビット SCSI /A (Trible) あるいは 5580 搭載のフルサイズ キャッシュ付 SCSI /A  (Spock) は省略いたします。 これらについては Ardent Tool を参照してください。



PS/55における純正SCSI/A使用上の注意
IBM純正SCSI/Aは互換機などで使用されるSCSIカードと以下の点で大きく異なります。
・ 接続される機器の SCSI ID は6番からサーチされる。
・ IML機ではID=6 のドライブにSystem Partition が存在しなければならない。

互換機などでADPTECなどのSCSI カードを使用するときは一般的に始動ドライブなどを ID=0 として光学系ドライブを6番に設定しますが、PS/55、PS/2の純正SCSIカードでは逆となりアクセス速度の遅いCDドライブ、MOドライブなどは低位のIDを設定します。 また IML機においては ID=6 で設定したハードディスクにシステムパーティションを導入しないことにはシステムは起動しません。  ID=6のドライブにシステムパティションを導入してあれば始動ドライブはID=5 としても大丈夫です (システム構成で始動順位を変更する。)



SCSI アダプター/A 16 ,   P/N   07G3169  
キャシュなしのハーフサイズ アダプタでAdaptecの AIC6250EL を搭載するもので、SCSI MICRO CODE は旧バージョン です。   このアダプタがいつ頃発売されたのか不明ですが1991年以前のモデル向けのオプション品だったのではないかと思います。  バーストモード時の転送速度は最高 8.3M/sec 。 

U1   HM6264LFP 
U2   64F4376 ( 27C256 ) 
U3   64F4377 ( 27C256 ) 
U4   84F8233 ( 27C256 ) 
U5-U8 ALS373 
U6   N8032AH 
U7   OKI 15F7917 
U9   33F6715 
U10 OKI 33F6910 
U11 Adaptec AIC 6250EL

Y1   125KD 
Y2   20AKSS1M 
RN1-3 Terminator Register Packs 
 

 


Short SCSI A/16  P/N 35G2976 ( いくつかのP/Nがあります )  

新しいMICRO CODE SETのキャシュレス 16BIT アダプタです。

SCSIマイクロコードは新バージョンですがPS/55ではIMLドライブには1G未満の制限があります。

このADAPTERについてはLouisさんのとこでもShortタイプとしてUS版とともに紹介されていたのでUS IBM版なのかと思っていましたが現在は日本版のところにまとめられています。 
ほんとに日本IBM謹製かどうか定かではないのだけど....

 

J1 Internal SCSI Header
J2 C60 External SCSI Port
J3 Artifact
U2 92F2245 SCSI BIOS Odd
U3 33F6715
U4 33F6910
U5 54G1800 512K
U7 92F2244 SCSI BIOS Even
U8 Intel 80C32GBAA
U9 84F8324 Line Interface
U15 CXK5864BM-10LL 8Kx8
RN1 Bourns 4120R-003
RT1 Bourn 100 HG9K
Y1 20 MHz
Y2 25 MHz

U8 Intel 80C32GB - 10MHz microcontroller as busmaster CPU

J3 Serial Interface - status link header like on the late SCSI w/cache. From left to right, the pinout is CHR, ITS, BRN, TXD, RXD, GND
....だそうです (By Tomas Slavotinek 線画作成含む)  

T-Res for Short SCSI/A ;  Bourn 4120R-003 -221/331.


SCSI アダプター II /A 32 with Cache  ( Auto Termination ),  
P/N  35G2818 

5551-Rあたりに搭載されていたと思われるアダプタで 正しくは「SCSI アダプター II /A 32」 と表記されており旧版と 区別して “-II “ がついています。 これは いわゆる SCSI-2規格ではなく あくまでも SCSI-1 のカードです。   ただし純正IBM SCSI はSCSI-2のコマンドセットをサポートする、 のだそうです。 意味がわかりませんけど.... 
   

U1  84F8324 
U2/U7  9336HAK,  TC514256AJL-70
U3/U8  9336HAK,  TC514256AJL-70
U4/U9  9336HAK,  TC514256AJL-70
U5  ODD   92F2245 
U6  EVEN 92F2244
U10  15F6903 
U11  33F6715 
U12  10G4890 
U13  Intel N80C188XL 20 
U14  M5M5256BFP-12L
F1  Fuse *1
Y1  20.000 
Y2  32.000
Y3  25.000 
RN1 Yellow DIP Terminator

 ・ 512KB のキャシュバッファーを搭載
 ・ バース時の転送速度は 最高 16.6MB/sec
 ・ オートターミネーション機能あり。

 このアダプターがシステムガイドなどででてくる ID#06G6760 というもので、この P/N 35G2818 はそのうちの一つなのではないかと思いますが、何しろ箱入り新品というものを見たことがないので定かではありません。
基本的には 1G以上のハーディスクをIML用途で取り扱うことができるはずなのですが、PS/55の場合はPS/2 と異なり システムBIOS側が対応していないようで、このカード本来の御利益にあずかることができません。
PS/2と同一の 8595-Jxx で使用すれば標準搭載の新型フルサイズキャシュ付32ビットアダプタと同様の機能を提供 します。
オートターミネーション機能を持っているということなので外部機器を接続する場合に黄色のDIPターミネーターを取り外す必要は無いのかと思ったのですが、5551-R のマニュアルには外部機器接続の際は取り外す事と記載されています。 外部機器接続の際 ターミネータは取り外すのが無難でしょう。 というわけでオートターネーションというのがどういう機能なのかわからないというのが正直なところです。。

尚、 8595-Jxxで使用する場合 IML ドライブを ID=6 に設定しなくても自動的に 6番からサーチして最初に見つかったドライブを IMLドライブとして認識します。
PS/55 の IML系システム( 5580、 5560 、 5550-W など )で使用するには IMLドライブを ID=6 にセットする必要があります。
ただし1G超のドライブはPS/2と違ってIMLドライブとしては使えません。
 

*1 F1ヒューズについて
以前に シングル/ディファレンシャル のコンバーターを接続してテストしている最中に何がいけなかったのか F1 のヒューズ が焼損した事がありました。 当時「1G以上可能」というこの種のアダプタは1枚きりでしたので使用不可能になったときは目の前がクラクラしました。

カード上をあれこれテスタであたっているうちに F1 の導通が無いことに気づき 16bit アダプタと比較した結果 F1が焼ききれていることが判明しました。 NIFTYの会議室で問い合わせたところ たぶんに「ポリスイッチ」とか呼ばれる規定電流以上で機能するヒューズであろうということを教わり秋葉原の鈴商でよく似たパーツを入手しました。

パーツ表面の記載からすると許容電流値が異なるように見えましたが、F1部分をワイヤでショートしてヒューズ無しで使用するよりはマシだろうと思い取り替えて見たところバッチリ復活いたしました。
 

    


SCSI アダプター II/A 32 with Cache  ( SIP Terminator Register Packs ),  P/N 07G3063  
記のアダプタの 黄色のDIPターミネーター( 俗称 ゲジゲジ )が3連のSIPターミネーター(俗称 ハタボー;IBM製の場合取り外しを考慮して P/Nを印刷した白い引き抜きようのヒラヒラがついている)に替えたもので前出のものからオートターミ ネーション機能がなくなっただけではないかと思うのですが… 一説によればIMLで 1G以上を扱うことは可能だが、1G以上のシングルパティションをこさえると OSブートができないということらしいですが自分で検証したわけではありません。 PS/55(8595Jと9595は除く)ではたぶん無理です。
 
 

U1   84F8324 
U2/U7  9306HAK ( T51256T-70 ) 
U3/U8  HM512456AJP8 ( キャッシュ ) 
U4/U9  HM512456AJP8 ( キャッシュ )
U5   ODD 92F2247 
U6   EVEN 92F2246 
U10  15F6903
U11  33F6715 
U12  10G4891 
U13  Intel N80C188-16 
U14  M5M5256BFP-12L

F1    ヒューズ
Y1    20.000
Y2    32.000 
Y3    25.000 
RN1-3 ターミネーター( removable ) 
RN4    Register ( soldered) 



2/3 Length Cached SCSI A ( 内臓用50PINコネクタ タイプ),  
P/N 95F4488  


 古いタイプの 32ビットカード 16ビットで 5561-W1/W2 に搭載されていたものです。

U1     Adaptec AIC-6250EL 
U2/7  M5M4256AL-10 ( ZIP RAM ) 
U3/8  M5M44256BL   ( Cache, ZIP RAM ) 
U4/9  M5M44256BL   ( Cache, ZIP RAM ) 
U5     HM62256LHP-15T 
U6     ALS373 
U10   BIOS P/N 64F5984
U11  N80C188
U12  15F6903
U13  33F6715
U15   64F4376  EVEN 
U19   64F4377  ODD 
U18   OKI 15F7917 
U20-24  ALS45A 
U25   ALS244B 

F1
   Fuse
Y1   20.000 
RN1-3
RN4-6 Terminator packs 
RN7    R 

J1    内部 50ピン SCSI コネクタ
 

 

SCSI MICRO CODE は 64F4376/77 のセットで IML ドライブに 1G以下の制限があります。 
このアダプタはIBM純製のSCSI /Aで唯一 DB50 のATでは一般的な内部コネクタを持つものだと思います。  5551-N のオンボードタイプ ( PS/2のオンボード版も含む)と FUTURE DOMAIN のMCS700 のOEM版(PATRIOT と呼ばれる)も同様の50ピンコネクタを持ちますが、他の純正SCSI /Aは全て50 ピンのエッジカードコネクタを採用していますのでそういう意味では珍品といえるのではないかと思います。

2020.12.09 
32bitカードと勘違いしていましたので訂正しました

    


こんなのもあった  60用? SCSI/A  P/N 79F1140  

50ピンのコネクタは上記だけかと思っていたら、お仲間カードがありました。上記 P/N 95F4488 の内部コネクタの向きがカード前方へ開口しており、加えて PS/55 なエッジカード 50PINコネクタも併せ持つ、 さらに Cache RAM が......あるのかないのかわかりません。
  

U1     BIOS P/N 84F8233
U2    64F4376  EVEN 
U3    64F4377  ODD 
U10  33F6910   M91V034 OKI 
U12  33F6715
U20 HM6264ALFP-15R
U21 N8032AH    
U24 Adaptec AIC-6250EL    
U25 15F7914 M91H048 OKI 
D1
F1
   Fuse
Y1   20.000 ?
Y2  Unknown
RN1-3 SIPターミネーター 
J1    内部 50ピン SCSI コネクタ
J2   50ピン エッジカード SCSI コネクタ
J3   外部SCSIコネクタ 


FIBMJ 4番会議室ログ  コメント #02578 95/11/05 による情報
「本Adapterは16bit カードであるにもかかわらず32bit MCA BUS用のコネクタを備えているのはバスマスター機能によりメモリーを16MB以上搭載しているシステムで32bit アドレッシングを行うためでありメモリー16MB以下のシステムでは16bitスロットに挿してかまわない。」
ということは最初に紹介した16bitカードも同様ですね。 なんで32bitコネクタなんだろうと不思議に思ってました。





ハードディスク内臓 SCSI アダプター/A 32 ,    P/N 35G3785 
これは 新型の SCSI アダプタ- II A/32 に 80MB の 2.5インチ SCSI  HD を搭載したもので5530系を対象としているのではないかと勝手に想像しています。 カード上のHD は標準状態では ID=6 にセットされています。
2.5インチ の大容量SCSI ドライブがあればとても使い手があると思うのですがそういうHDはなかなか入手できません。
ESDIによる小型機をSCSIインターフェースで内外部を強化するのに向いています。 5530-Tだと残り1スロットだけになるので結構厳しいです。

1992年7月 発売当初のサポート・システムは  5510-T、 5530-S/T/U、5541-T、 5551-S/T/V となっていました。 
    
    ID    #35G3780

  
P/N  35G3785

U1/2  HM514256AJP8
U3/6/7/8   HM514256AJP8
U4      84F8324
U5      5F6903
U9      10G4890
U10    33F6715
U11    intel N80C188-16 
U12    92F2244  EVEN
U13    92F2245  ODD
Y1
 
    20.000
Y2     25.000
Y3     32.000

ボード上のパーツ類は全て ハーフサイズ SCSI ADAPTER -II /A 32  P/N35G2818 と 同一で、パーツレイアウトが異なるだけ....と思われます。
搭載している 2.5インチ HDに加えてエッジコネクタから内部ケーブルでCD-ROMなどのドライブを増設する場合はエッジコネクタ真下のターミネーターを取り除ききケーブル末端のドライブあるいはコネクタでターミネート処理をします。

 


PS/55 と1G超のドライブ 

以下の内容についてはまるで保証するものではありません。 私は電気的な知識、あるいは コンピューターのプログラムなど皆無に等しいのですが、自分であれこれ試している中でどうやらそのようである、という程度の事を自分なりにまとめてみました。 
PS/55 のSCSIに関する正確な資料も持ち合わせておりませんし、何より持っていたとしても専門的な記述は私には理解できません。 またテスト環境・機器が十分でないこともありますので誤りも多いかと思います。 事実と違う点にお気づきになられた方はご指摘いただければ幸いです。

PS/55 のシステムBIOSは 1G以上のIMLドライブをサポートしない、ということはよく知られています。 PS/2の場合かなりの機種が新しい SCSI MICRO CODE SET である 92F2244/92F2245 と SCSI BIOS 10G4890 を使用したSCSI /A を使用した場合 1G以上のドライブを IML用に使用することが可能です。
しかしながら比較的新しいモデルである 5551-N、あるいは 5580-W、 5560-N あたりでも、これら新タイプの SCSI /A を併用しても 1G 以上のドライブをIML用に使用することはできません。  PS/55 のシステムBIOS はこれらの新タイプのSCSI /A の本来の機能を十分にサポートしていない、ということがいえようかと思います。

以下に IML で1G以上をサポートしないもの (グループ A ) と 1G以上をサポートするもの (グループB )にまとめてみました。

 Group A. Adapters not capable to handle >1G IML drive and/or Boot drive
  P/N   Size   搭載機種 BIOS P/N   ROMタイプ  ターミネーター   Remarks
 6451018  Long,  32bit    5580-Y  64F4376/77  EPROM   無し   *2
 15F6561  Long,  16bit   5570-V  64F4376/77  EPROM   DIP   *1
 95F4480  2/3,     32Bit   5560-W1  64F4376/77  Flat package   SIP   *2
 07G3169  Short, 16bit    51-W ?  64F4376/77  Flat package   SIP   *1
             

 Group B.  Adapters capable to handle  >1G IML drive and/or Boot drive.
  P/N  Size  搭載機種  BIOS P/N  ROM タイプ  ターミネーター  Remarks
 35G2976  Short, 16bit   92F2244/45  Flat package   DIP  *1, *3
 66G1080  Short, 16bit    92F2244/45  Flat package   DIP  *1, ( *3 ?) 
 35G2818  Short, 32bit  51-R ?  92F2244/45   Flat package    DIP  *2, *4, 
 07G3063  Short, 32bit   Option   92F2246/47  Flat package    SIP  *2, *4
 6451280  Short, 32bit   Server  61G3929/30  Flash ROM  *2,  Corvette
 92G1572  Full,    32bit  8595-Jxx  92F2244/45  EPROM   DIP  *2, *4

  *1  Cache無し
  *2  Cache 512KB 
  *3  1G 以上のドライブをIML用に使用できるが、 1G以上のパーティションから OSをブートできない。
  *4  1G 以上のライブをIML用に使用でき、1G以上のパーティションから OSをブートできる。

  Flat package  ; 正しい名称はわかりませんが SOJタイプで 一回書き込みの PROM です。

 

PS/55による実験
  
5580-Y : TYPE-A UPGRADE (DX2-66 CPUアップグレード )
   HD        : Seagate   5”フルハイト   ST42400N 2.1GB

グループB のアダプタを使用してもST42400N にシステムパティションを作成することはできません。
35G2818に接続された ID=6 の ST42400N は有効なIMLドライブとしてシステムに認識されません。

1G以下のドライブを ID=6 として接続しこれにシステムパティションを作成した上で、SET  CONFIGURATION  で始動順位を変更し ST42400N を Cドライブとしてやると、OSをインストールしそこからブートすることが 可能です。 
   
 しかしここで SCSI /A を 35G2818 から グループA のものに変更すると “MISSING OPERATING SYSTEM” のエラーを表示してシステムは停止します。

 さてここで TYPE-A UPGRADE のプロセッサボードを PS/2 8695-J の TYPE-3 DX50 ボードに変更してみます。
 グループB の 35G2818 あるいは 6451280(F/W Corvette) に接続された ST42400N は IMLドライブとして機能しOSブートも何ら問題 ありません。 加えて ST42400N の SCSI ID を 6 以外にセットしても ST42400Nに作成したシステムパティションを認識 して IML も可能です。

他にいろいろテストした結果、以下のことが言えるかと思います。
  1. まっとうな PS/55 は システムBIOSに SCSI用のコードを持たないかあるいはなにか重要な部分が欠落している。
     5560や5580のサーバー系モデルはBIOSを更新してやれば1G以上のドライブをIMLで使用することができると思われる。
    事実 PS/2 ではそういうBIOS ROMのサービスもあったようである。 また一部のサイトにはEPROM を焼くことができる方のために BIOS イメージを置いてあるところもある。
    残念ながら PS/55用の アップグレードBIOSは存在しない。 個人的にやっている方は多分いると思う。

  2. グループAに属する SCSI/A は IM 用途に 1G以上のドライブを使用することはできない。
    同時に 1G未満のドライブをIMLに使用したとしても ブート順位を変更して 1G以上のドライブをシングルパティションで設定した場合、そのドライブから OS をブートすることはできない。

  3. グループ゚Bに属するアダプタは PS/2 プロセッサボード ( 8595-J を含む ) と同時に使用された場合に限り 1G以上のドライブをIML用途に使用することができる。
    この場合 IMLドライブは SCSI IDを6番に限定する必要は無い。
    PS/55の 80-Y、60-W/W1/W2/N そして TYPE A アップグレード などのプロセッサボードではそのような芸当はできない。
     

  4. 5551-N オンボードSCSI はグループB同様 新らしいタイプに属するものの IMLドライブは1G未満に限定される。 

う~ん ......残念。


IBM SCSI コネクター
IBM 純正SCSI /Aは内部・外部ともにコネクターがいわゆる業界標準と異なります。 SCSI /A搭載モデルの場合は内部ドライブ用のカードエッジコネクタは当然セットされているので問題はありませんが外部にSCSI機器を増設する場合専用のケーブルが必要になります。 外部接続用ポートは互換機系のSCSIカードで用いられるナロー50PIN やF/W の 68PIN と形状が異なりいずれも IBM RS6000系のやや特殊なコネクタが用いられています。 機器側は国内で多く出回ったNEC PC-98系のハーフピッチセントロニクス50PINのものもありますがどちらかというとフルピッチのほうが多いかもしれません......が今ではどちらも手に入れるのが難しいかもしれません。
 

 SCSI Connector (WIKI )
 IBM SCSI External Connector Diagrams (PDF by IBM Support )
 IBM SCSI Connector By L.F. Ohland 

詳しくは上記のページあるいはPDFでご確認いただくとして、2行目の肝心の IBM Support によるPDFの記載で、60pin、68pin のいずれについても ”Mini Centronics” と記載していることはやや紛らしい表記であると思います。 このコネクタはどこからみても ミニ ではありません。むしろSCSI規格に準拠した呼称として High Density Centronics 60Pin (HDCN60) や High Density Centronics 68Pin (HDCN68)とでもしたほうが間違いが少ないように思います。 「RS6000系の~」と加えればさらに明確。
以前は BLACBOXでも扱っていたが2020年現在見当たりません。

上: F/W SCSI用の68PIN外部ケーブルのコネクタ

下: Narrow SCSI-1の60PIN外部ケーブルのコネクタ

上; Narrow SCSI-1の60PIN外部ケーブルのコネクタ

下; いわゆるアンフェノール(セントロニクス)フルピッチ50PIN SCSIのコネクタ

フルピッチ50PINと比べれば確かに ミニ と言えますが NEC PC-98系のハーフピッチ50ピンと比べるとかなり大きいです。

SCSI/Cable
HDCN60 ( ミニセントロニクスフルピッチ60Pin) => フルピッチ セントロニクス 50Pin 
黒くて硬くて古いもの : P/N 6451041, 6451139 32G4143 (これは米国ではディーラー経由で入手可能らしい)
グレーで柔らかく新しいもの: P/N 66G0857 (多分廃番ではないかと思う)
グレーで柔らかくて機器側がハーフピッチセントロニクス50pinになったもの: P/N 66G0859 (同上)

外部ポート用ターミネーター

60PINの外部ポート用のターミネーター

外部機器を接続する際はSCSI/Aのポート寄りのターミネーターパックを取り外しますが、その状態で外部機器を一時的にとりはずす場合、あるいは内部ターミネーターの無いSCSI/Aを使用して外部機器を接続しない場合はこのターミネーターを取り付けます。

当然F/W用の68PINタイプもありますが入手できませんでした

 

PS/55 Index