386 CPU Upgrade 
日本語版 1.00 2003.03.08
Draft # 1.  2002.10.19
Draft # 2.  2002.10.27
 EverGreen
 REV to 486
   386SX3+

   IBM486SLC2 25/50
   TI486SLC2
   386DX2+
   386DX3+

 UNKNOWN
   TopLine ?
 

 Kingston
 486 Now

 Lightning 486
 MCMaster 486

 Improve it technology
 Make it 486   TI486SLC50
 
 

 

 CPU
  IBM486SLC & Blue Lightning
  Interposer for Cyrix ( Evergreen ) 
  Cx486DLC25GP
  Cx486SRX2 25/50M P
  Cyrix CPU info     Tim O'Connor's page

Miscellaneous
  286 Processor Upgrades by Kingston
  ETPARTS.txt ( Evergreen Upgrades)

私は 486系のPS/55でこの趣味にはまりましたので 386系のPCやそれらのアップグレードについてはそれほど詳しくありません。  そもそも 386系のアップグレードは市場からほぼ姿を消していましたので手許にあるのはほとんどが説明書無しのジャンク品で中にはテストしていないもの、テストしようにもパーツが不足していたりピンが欠けていたりというどうしようもないものをもっていたりします。

倍クロックCPUなどを使用するには キャッシュコントロールユーティリティが必須です。 


Evergreen Technologies 
US Evergreen社は 286から486にいたるMCA機用の各種アップグレードキットを販売していました。 IBM486SLC とかブルーライトニング などの IBM製 CPUが主に用いられましたが、他に Cyrix、TI などのCPUを採用したキットもありました。これらのキットについては Evergreen の ETPARTS.txt を参照してください。.



REV to 486シリーズ    関連ユーティリティについては こちら をクリックしてください。( 要  720KB フロッピー )

386SX3+   Evergreen パーツナンバー # 300, # 279      お勧め品
IBM486SLCの 3倍速 CPUを採用したキットで、 # 300 はベ−スクロック 20MHzから 25MHz用のシステム、 # 279 は16MHz システム用のものでした。  古い日本語のカタログではパーツナンバー # 298  というのが  16/24 から 25/75 
をカバーするように書かれていました。

ETPARTS によれば 使用CPU は "Blue Lightning 25/75" ( あるいは 20/60 ) というように記載されています。 
従ってこの CPUは SLC3 ではなく BL3 なのではないかと考えられます。
冒頭に 「IBM486SLCの 3倍速 CPU」 と書きましたが実のところこの CPU が本当にIBM486SLC3 というものかどうかわかりません。 Louis氏による  IBM 486SLC3 Processor upgrade に見ることができる CPUは インテル 386SX と同じサイズで且つ IBM486SLC2 Upgrade で使用されているものと同一サイズです。 しかしながらこのキットで用いられている CPU は386DXシステム用の IBM486BL3 と同じサイズで 386SXより一回り大きなサイズです。 このことから判断すると 内部・外部ともに32bit DATA BUSを持つ386DX向けのUPGRADE CPUである IBM486BL3 がこの 386SX用のアップグレードに用いられているのではないかと思われるのですが、 そういうことが技術的に可能なのかどうかはわからないので私にとっては依然 謎 となっています。
IBM486SLC2 は常に 「SLC2」 として表記され「ブルーライトニング」 とは呼ばれません。   IBM486SLC3の実物を見てみたいものです。
 

下の画像のモデルはには 「 20/60MHz」 という記載が見えますが 25MHzシステムで75MHzの内部動作が可能です。
実際のパーツナンバーはジャンクで入手したため不明ですがたぶんこれが パーツナンバー #300 に相当するのではないかと思われます。

386SX 20MHz を採用する PS/55Z 55300-U で実際に稼動を確認しました。
IBM486SLC2 を採用するベースクロック 25MHz PS/55 M57 Ultimedia ではシステムを起動することができませんでした。 これは ベースクロックが 25MHz であることが原因ではなくてもとのCPUが IBM486SLC2-50 であるためであろうと思います。

386SXシステム用としては取り扱いも簡単で多分最高のパフォーマンスを発揮するアップグレードキットではないかと思います。
 

 

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IBM486SLC2 25/50   EverGreen パーツナンバー不明

これに用いられている IBM486SLC2 は明らかに上記モデルで使用されている BL2 やBL3 とは明らかに異なります。
SLC2 は BL より小さく i386SX と同一サイズです。

IBM486SCL25/25 はインテルとのライセンス契約により CPU ユニットとして単独で販売されることはありませんでした。
改造やアップグレードを行なうショップではキットとしてボードに取り付けられているから IBM486SLC2 を専用器具を用いてきれいに取り外し、 NEC、東芝, IBMなどのノートPCのアップグレードに流用していました。 下の画像はそういうものの一つで、やや不鮮明ですが 内側CPUランド部分にかつて 386SX系 のCPUがあった痕跡が伺えます。

 



TI486SLC2  EverGreen パーツナンバー # 289 (手許のパッケージでは 何故か #288 となっています )

ジャンク屋で 元箱入り\500 というのを入手したのですが、 386SXの 5530-U で試したところシステムをブートすることが
できませんでした。

重要
この アップグレードキットはステップA および ステップB の 386SX を搭載するシステムでは使用することができません。 互換性については SXCHK.EXE で確認することができます。
SXCHEK.EXE は同梱のユーティリティディスク に含まれています。

TI486SLC2 は 8KBのL1キャッシュを内臓していますので Cyrix 486LSLC ( 1KBのL1キャッシュ )よりは高いパフォーマンスを発揮する、 という事が言われています。)   
 



386DX2+    Evergreen パーツナンバー # 271 and #272
TI486SXLC/2 シリーズのCPUを採用したキットです。
TI486SXLC2 は「TIPOTOMAC」 とも呼ばれる 8KBL1キャッシュを内臓する DX系の倍速CPUです。

  

 

グワ〜ン… 画像を撮る為に専用ソケットからCPUを抜き取ったら、なんと 角っこの A14番ピンが根っこから取れてしまっ た。 はてさてハンダづけすることができるであらうか?  

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386DX3+  私のイチ押し
IBMブルーライトニング 3倍速CPU すなわち BL3 を採用するキットです。 16KB のL1キャッシュを内臓しており内部3倍速回路とあいまって最強のパフォーマンッスを発揮します。
システムクロックに応じて一応2種類のキットがありますが 20/60 のパーツも 25MHzシステムで使用可能です。

  1. IBM486BL3 20/60
    EverGreen パーツナンバー # 261  (  ETPARTS.txt には記載が見当たりません ) 

  2. IBM486BL3 25/75 EverGreen パーツナンバー # 263

下に紹介するKINGSTON LIGHTNING486でのクロックアップを除外すれば REV to 486 386DX3+ は 386DX系の 5530/5550/5570 のCPUアップグレードとして最適なキットだと思われます。 コプロのソケット がありますが BL2/BL3用
の専用コプロというのは見たことがありません。 サイズ的には 同じくEVERGREEN のCx486DLC25GPを採用した アップグレードキットにハンダつけされた Cyrix のコプロがピッタリきますが、これは残念ながらゲタの基盤にハンダ付けされて試してみることができません。
コプロなしでもこのキットは実にパワフルでヘタな486機を脅かす性能を発揮しますが、唯一の難点は元のCPUソケットとの接合部分にあります。 386DX PGAソケット用のPINが基盤を貫通しているタイプではなく基盤裏面にハンダ付けされており頻繁に取り付け/取り外しをやっていると下の右側の画像のようにPIN部分が剥がれてしまいます。

 

左の画像をクリックして拡大画像を見ればPINが基盤を 貫通するタイプではないことがわかります.

 

From IBM FAQ
  Question: What is an IBM 486BL2 or 486BL3 (Blue Lightning) processor?

 Answer:   It is an IBM-developed derivative of the Intel 486SX chip that
                comes in two "flavors": 

                     the clock-doubling 486BL2 and clock-tripling 486BL3. 

 

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TopLine  ?
どういう素性のものヵ定かではありませんが 386SX をスナップオンでアップグレードするパーツだと思われます。
ジャンク故かあるいは相性かはわかりませんが以前所有していた 5530-U (386SX20 )ではシステムが起動しませんでした。 

 
 
 
CHIP上のマーキング
    TopLine
    BQFP100T25-3.7



Kingston
KINGSTONの386系におけるアプローチはEVERGREEN社のそれとはやや異なります。
KINGSTON社のアップグレードキットはいずれもボード上に独自のCPUクロック供給回路を持っており、システムボードのクロックと関係なくシステムをアップグレードすることが可能です。 ドライバやマニュアル類はWEB上で公開されています。

  drivers  および manuals  



486 Now  アウトラインについては LOUIS氏のページを参照ください。 

私の所有するものは 某ジャンクのゴミ箱に転がっていたものでシステムボードの 386DXソケットに取り付けるための接続PINが欠落しています。 20MHz と33MHzの2種類のボードを持っていますがいずれもこの取り付けPIN がないのでテストしようがありません。  5x86を使用することができるか否か試してみたいものです。

     486NOW.EXE     PS/2 486/Now! disk w/drivers. ( 240KB )
     COP487.SYS     Divide by zero error fix for 486/NOW! .( 1KB )

 

 

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Lightning 486
このキットはEVERGREEN のREV to 486への対抗商品とでもいうべきものでしょう。 かなり奇抜な形状をしており使用するシステムによっては本体パーツにうまく収めるための変換アダプタが必要で、実際にPS/55 5530-T 用変換ソケットなんてのも KINGSTON社のWEB PAGEに掲載されていたことがあります。
 486NOW 同様にCPUプーボード上に独自のクロック回路を有しており 66MHZのオシレーターが搭載されていてシステムボードのクロックに拘わらず 33MHzのベースクロックで IBM486BL2-66 を駆動します。
そのままでは 倍速の66MHZ ということになりますが、 IBM486BL2-66 はクロックアップ耐性に優れておりNIFTY の MCA FORUMのメンバーによれば 90MHZのオシレーターを使用することにより内部 90MHzで駆動することが可能であるとの事です。 

KIGHTNING486に関する詳細は例によって こちら  を参照してください。
IBMもどうやら KINGSTONから同じ製品をOEM供給を受けてIBMブランドで販売していたようです。

    486BL66.EXE     Lightning/486 (486BL/66) Diskette v1.0. 22KB
    LIGHT486.EXE    Lightning/486 Drive v1.2b.  151KB

    一つ欲しい !



MCMaster 486
M5570のページでも紹介していますが、 このキットはMCAバスに挿すアダプタタイプでCPUアップグレードと同時に64MBまでのメモリを追加することが可能です。
元はAOXという会社の製品でしたが KINGSTONが買収し継続して販売したようです。 全てかどうかはわかりませんが、私の所有するものは起動時に AOX のロゴが表示されます。
LOUIS氏によれば MCMasterにはいくつかのバリエーションがあり 286/386 のアップグレードもあったようで、 386用でも2種類のバージョンが存在するようです。  詳細は こちら

     MCMR236.EXE    MCMaster Utility Diskette v2.36  ( 218KB )
     MCMR235.EXE    MCMaster Utility Diskette v2.35  ( 266KB )
     MC2351.EXE       MCMaster Utility Diskette v2.35I  ( 57KB )

     画像は準備できていません

Brief tips for MCMaster
 
MCMater 486 は名称が示すとおり 486CPUへのアップグレードを可能にするわけですが、スロット周りのスペース条件さえクリアすれば 5x86系のCPUで更なるスピードアップを図ることも可能です。
  リアコネクタよりのカード端に VESA コネクタなるものがありますが、たぶんにビデオのアドオンボード でも開発する予定があったのかもしれません。 実際にはこのコネクタに接続できるオプションは(たぶん)存在しません。

  • 2MB SIMMは使用不可

  • 16MB以上を搭載するときは SIMM選択用のJUMPERを 「NON-IBM SIMM」 にする。

  • 32MB SIMMを使用することも可能

  • インターポーザー+FAN の併用により AMD5x86-133、 Cyrix 5x86 などを使用する事が可能。 

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Improve it technologies
この会社については詳しいことは知りません。 5570の中古品を購入したときに付けてもらったものがこれまた相当にジャンクでつぶれかかった箱入りの Make it 486 という同社のアップグレードキットでした。 .

Make it 486
     
TI486SLC50

これは知人に譲ったので現在手許にありません。  下の画像は元箱からスキャンしたものですが現物は写真とは少し異なっていました。  L1キャッシュを有効にするには CACHE486.EXE を正しくインストールしてやる必要があり、これがないとパフォーマンスアップはごくわずかということになってしまいます。
入手したキットに付属していたのは 5インチフロッピー版でしたので、これを 3.5インチに変換するために ドデカイ外部 5インチディスケット駆動機構を購入したものでした。

5541-Tで実際に使用しましたが、能書きとおりではありますけど Cyrix よりは速く Rev to 486 386DX3+ (2倍速駆動 ) よりは遅いというところでした。 

  Pic #1  元箱 正面
  Pic #2  元は 裏面
  Pic #3  注意書き (  使用しているCPU は インストールマニュアルの写真と異なる旨の注意書きです。)

  Make it 486 utility  ( DXP フォーマット で 720KBフロッピーが必要です。)

Brief note from "Setup Programs" guide sheet in the diskette envelope.
  " The Make-it 486 modules start up with the on-board cache not activate. This is a feature of the  processor chip. The cache is required for high-speed operation of your new 486. Activation of the cache is accomplished by running a program each time your computer is powered up. A program  to activate the cache ( CACHE486.EXE ) and a set-up program is on this diskette "

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CPU

IBM 486SLC2/SLC3 and Blue Lightning 
    IBM has some Information about their products at their web sit.
 
Product Packaging Based ON 486 Instruction L1 Cache External BUS Rated   Vcc
386SLC QFP i386SX  8KB 16-bit 20-25   5V
386SLC2 QFP i386SX  8KB 16-bit 40-50, 2x   5V
486SLC QFP i386SX Supported 16KB 16-bit 25   3.6V
486SLC2 QFP i386SX Supported 16KB 16-bit 50, 2x   3.6V
486SLC3 QFP i386SX Supported 16KB 16-bit 75, 3x   3.6V
486DLC2
or 486BL2
QFP i486SX Supported 16KB 32-bit 66, 2x   3.3V 
486DLC2 PGA i486SX  Supported 16KB 32-bit 66, 2x   5V
486BL3  QFP i486SX Supported 16KB 32-bit 75, 3x   3.3V 
  上記のいずれも浮動小数点演算ユニットは省略されています。
   Intel 486SX/DX は 8KBのL1キャッシュを内臓します。
   IBMによるSLCに関する情報は
  
 All of above listed CPU does not have Floating Point Unit( Math-CoPro ).
    intel 486SX/DX has 8KB L1 cache.

TP700/700C, TP 550BJ, TP320 などはカタログスペックによれば IBM486SLC25 を搭載しますが機体によって IBM486SLC2 を搭載している場合があります。 幸いにもそのような機体であった場合には倍速用のキャッシュドライバ
を使用することで 50MHz (あるいは 40MHz )で駆動させる事が可能です。



Interposer for Cyrix   Evergreen製
 このキットに関する詳細は不明ですが、写真にある Cx486DLC25GP とともにキットとして販売されたのではないかと思います。 このキットは ETPARTS TEXT には見当たりません。 他と同様専用のキャッシュイネーブラーが必要と思われます。

 

 
Cx486DLC スペック
  132 pin PGA 
  25/33/40MHz
  1KB L1 キャッシュ
  動作電圧 :5V
  i386DXとピン互換

  TX486DLC の同等品
 

Cx486SRX2 25/50M P
 SX CPUにスッポンとかぶせるタイプのアップグレードCHIPです。 PS/55で利用可能かどうか試せるマシンを現在所有しておりません。  このキットは ステップC以降 (ステップD ならびに コンボステップ )のi386SXに使用可能です。
 
 Cx486SRX2 Spec
  Packaging: 100pin QFP
  External BUS: 16 bit
  1KB L1 Cache
  I/O 5V
  Pin compatible with i386SX
  Base clock: 16/20/25.   Runs at 32/40/50 
 

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その他
286 Processor Upgrades by Kingston.  ( 386SX Now のバリエーション ? )

正直言ってこれが 286システム用のアップグレードキットかどうか自信はありません。
仮に 386SX用のアップグレードであった場合は、PS/2 855x 用の IBM486SLC2 アップグレードキット同様に 387SX のPLCCソケットに挿して使用するということになりそうですが、 やはりここは順当に286用のアップグレードではないかと思
います。  上記同様286機を所有しておりませんので確かめようがありません。

 2種類のボードがあり 一つは Cx486SLC (SLC-25MP )を搭載し、他方は Cx486SLC/3-33MP がそれぞれボードに直付けされています。
 



* 上記画像に見える 「UGT」のラベルは 「UPGRADE TECHNOLOGY Co.LTD」 のことで、かつてこの会社はPS/55用のUPGRADEパーツを輸入販売していました。 IBMに関係する皆さんが興したベンチャー企業であったというような話を聞いたことがあります。 単なる輸入だけではなくドライバも開発したり、EVERGREEN社などとも技術協力関係を築いていたよう
です。  1994年 7月 には同社から 「8月には BlueLightning に継ぐ DX4-100 の倍のパフォーマンスの BlueStorm が発売される」という情報が出たのですが、 結局 BlueStorm は発売されることはありませんでした。 もしも発売されていたら 486機で AMD5x86-133の166MHz駆動以上のパフォーマンスが得られたのでしょうけど….



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Interposer Top 

PS/55 Index